お笑い視力の話。
非常に興味深いお話をされていました。それは『お笑い視力』という考え方です。
見る対象が遠すぎると何かわからない。
しかしながら見る対象が近すぎても、これもまた見え辛い。
これは笑いにおいてもあてはまる。
あまりにも突飛なボケは意味が分からず、
ベタ過ぎるボケは笑いが起きない。なので見る者にとって
ちょうどいい距離感のボケをしなければ笑ってもらえない。
言うならばお笑い視力である。
『物が見える=ボケが笑える』と
ボケについての概念を視力に例えて説いたものでした。
この考えのミソとなっているのが笑いの受け取り手の
お笑い視力は千差万別であるということです。
性別や年齢の違い、もっと言えば地域によっても異なります。
20代をターゲットにしたネタと
60代をターゲットにしたそれとは発信する笑いも異なるでしょう
(最大公約数的に受取ってもらえる笑いも勿論あります!!…)
私が思うお笑い芸人の目指すべきものとは、いかに面白くなるかではなく、
いかに面白いと思ってもらうかにあると思います。
頭の中で自身が最高だと思うお笑いを繰り広げていたとしても、
理解されなければ只の変な人ですもんね。
この、自身と他者とのギャップのジレンマに苦しむ芸人さんは
つくづく厳しい世界に生きているのだなぁと思いました。